Android カスタムROM完全ガイド【2025年最新版】図解付きで徹底解説

Android カスタムROM完全ガイド【2025年最新版】図解付きで徹底解説の完全ガイド

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スマートフォンの購入から数年が経過し、メーカーからのOSアップデートが途絶えてしまったり、プリインストールされている不要なアプリ(ブロートウェア)にうんざりしたりした経験はありませんか?あるいは、もっと自分の好みに合わせてスマートフォンをカスタマイズしたい、最高のパフォーマンスを引き出したいと願ったことは?そんなあなたの悩みを解決し、Androidデバイスの真の可能性を解き放つ鍵が「カスタムROM」です。

カスタムROMとは、スマートフォンメーカーが提供する公式ファームウェアとは異なる、第三者の開発者コミュニティによって開発・配布されているAndroid OSのこと。これを導入することで、最新のAndroidバージョンを古いデバイスで体験したり、メーカーが提供しない独自の機能を追加したり、デバイスのパフォーマンスを最適化したりと、まるで新しいスマートフォンを手に入れたかのような体験が可能になります。

しかし、「カスタムROM」と聞くと、「難しそう」「文鎮化が怖い」といった不安を抱く方も少なくないでしょう。確かに、適切な知識と手順を踏まなければ、デバイスが起動不能になるリスクもゼロではありません。

本記事「Android カスタムROM完全ガイド【2025年最新版】図解付きで徹底解説」では、そんな不安を解消し、カスタムROMの基本から、種類、導入方法、実践、そして成功させるための注意点やコツ、さらには応用アイデアまで、2025年最新の情報を交えながら徹底的に解説します。初心者の方でも安心してカスタムROMの世界に踏み出せるよう、具体的な手順やよくある疑問点にも触れながら、分かりやすく図解のイメージで説明していきます。さあ、あなたのAndroidデバイスの秘められたポテンシャルを最大限に引き出し、より快適でパーソナルなモバイル体験を手に入れましょう。

1. Android カスタムROM完全ガイド【2025年最新版】図解付きで徹底解説の基本

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カスタムROMとは何か?その魅力とリスクを徹底解説

AndroidカスタムROMとは、スマートフォンメーカーが提供する標準のAndroid OS(ストックROMまたは公式ROMと呼ばれる)とは異なり、第三者の開発者コミュニティによって開発・配布されているAndroid OSの代替ファームウェアのことです。Googleが公開しているAndroid Open Source Project(AOSP)のコードをベースに、開発者が独自の機能を追加したり、不要な要素を削除して軽量化したり、パフォーマンスを最適化したりといったカスタマイズが施されています。例えるなら、メーカー製の既製服ではなく、自分の体型や好みに合わせて仕立てられたオーダーメイドの服のようなものと言えるでしょう。

なぜ多くのユーザーがカスタムROMに魅力を感じるのでしょうか。その最大の理由は、デバイスの可能性を最大限に引き出し、よりパーソナルな使用体験を実現できる点にあります。

カスタムROM導入の主なメリット:

  • 最新のAndroid OSを体験できる: メーカーがOSアップデートの提供を終了した古いデバイスでも、最新のAndroidバージョン(例えば2025年時点でのAndroid 14や15など)を利用できるようになります。これにより、最新のセキュリティパッチや機能、UI/UXの改善を享受できます。
  • パフォーマンスの向上: メーカー製ROMに含まれる不要なプリインストールアプリ(ブロートウェア)やバックグラウンドプロセスが削除されるため、システムが軽量化され、動作が高速化したり、より多くのRAMが利用可能になったりします。
  • バッテリー寿命の改善: 最適化されたカーネルや、より効率的な省電力設定が施されたカスタムROMは、バッテリーの持ちを改善する可能性があります。
  • 豊富なカスタマイズオプション: 公式ROMでは変更できないようなUIの細部(ステータスバーの表示、ナビゲーションバーのスタイル、アニメーションなど)や、ジェスチャー操作、ボタン機能の割り当てなどを自由に変更できます。
  • プライバシーの強化: Googleサービスやメーカー独自のトラッカーを完全に排除したROMを選択することで、データ収集を最小限に抑え、プライバシー保護を強化できます。
  • ルート化の容易さ: カスタムROMは、Magiskなどのツールを使ったルート化と相性が良く、さらに高度なシステム改変や専用アプリの利用が可能になります。

[CRITICAL]しかし、カスタムROMには無視できないリスクも存在します。これらを十分に理解した上で導入を検討することが極めて重要です。

  • メーカー保証の喪失: カスタムROMの導入には、デバイスのブートローダーをアンロックする必要がありますが、この行為はほとんどの場合、メーカー保証を無効にします。万が一、デバイスが故障しても有償修理となる可能性が高いです。
  • 文鎮化のリスク: 導入手順を誤ったり、互換性のないROMをフラッシュしたりすると、デバイスが起動不能になる「文鎮化」(Brick)のリスクがあります。最悪の場合、デバイスが完全に使えなくなることもあります。
  • 安定性の問題: 公式ROMに比べて、カスタムROMは安定性が劣る場合があります。予期せぬクラッシュ、機能の不具合、一部ハードウェア機能(カメラ、指紋認証など)の動作不良が発生する可能性もあります。
  • セキュリティのリスク: 公式ROMのようにメーカーから定期的なセキュリティパッチが提供されないため、既知の脆弱性が放置される可能性があります。また、信頼できないソースからダウンロードしたROMには、マルウェアが仕込まれているリスクもゼロではありません。
  • 一部機能の制限: Google Pay、ネットフリックスの高画質再生(Widevine L1)、Pokémon GOなどのセキュリティ要件が高いアプリは、カスタムROM環境では動作しない、または機能が制限されることがあります。
  • アップデートの手間: 公式ROMのようにOTA(Over The Air)で自動的にアップデートが提供されない場合が多く、手動で新しいバージョンをダウンロードし、再度フラッシュする手間がかかることがあります。

カスタムROMは、Androidデバイスの可能性を広げる素晴らしいツールですが、これらのメリットとリスクをしっかりと天秤にかけ、自身のスキルレベルと許容できるリスクの範囲内で挑戦することが成功への第一歩となります。

2. Android カスタムROM完全ガイド【2025年最新版】図解付きで徹底解説の種類

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カスタムROMの世界は非常に多様で、それぞれのROMが異なる哲学と特徴を持っています。自分のニーズに合ったROMを選ぶことが、カスタムROM体験を成功させる上で非常に重要です。ここでは、主要なカスタムROMの種類と、それぞれの特徴について詳しく解説します。

AOSPベースROMと主要カスタムROMの紹介

カスタムROMの多くは、Googleが公開している「Android Open Source Project (AOSP)」のコードを基盤としています。AOSPベースのROMは、純粋なAndroidに近い体験を提供し、余計な機能が少ないため軽量で高速な動作が期待できます。しかし、Googleアプリ(Gmail, Google Playストアなど)は含まれていないことが多く、別途「GApps(Google Applications)」を導入する必要があります。

[IMPORTANT]主要なカスタムROMとその特徴:

  1. LineageOS(リネージュオーエス):
  • カスタムROMの中でも最も有名で、長い歴史を持つプロジェクトです。かつて人気を博したCyanogenMod(サイアノジェンモッド)の後継として、非常に多くのデバイスをサポートしています。
  • 特徴: 高い安定性、幅広いデバイスサポート、定期的なアップデート(Weekly/Monthly)、豊富なカスタマイズオプション(UI、ジェスチャー、プライバシー機能など)が魅力です。AOSPをベースとしているため、軽量で素直な動作が特徴。Googleアプリは含まれていないため、別途GAppsの導入が必要です。カスタムROM初心者が最初に試すROMとしても最適です。
  1. Pixel Experience(ピクセルエクスペリエンス):
  • Google PixelスマートフォンのUI/UXを、他のAndroidデバイスで再現することを目指して開発されたROMです。
  • 特徴: Google Pixel固有の機能やデザイン(Pixel Launcher、Google Camera、壁紙など)を体験できる点が最大の特徴。多くのバージョンではGAppsが最初から含まれているため、別途GAppsをフラッシュする手間が省け、手軽にPixelライクな環境を構築したいユーザーに人気です。安定性も比較的高い傾向にあります。
  1. crDroid(シードロイド):
  • LineageOSをベースに、さらに多くのカスタマイズオプションを追加したROMです。
  • 特徴: UIの見た目からシステムの挙動まで、非常に細かく設定を変更できる点が魅力。テーマ、アニメーション、通知、ナビゲーションバーなど、自分だけのオリジナルなAndroid環境を構築したいユーザーにおすすめです。安定性と機能性のバランスが良いと評価されています。
  1. Evolution X(エボリューションエックス):
  • Pixel Experienceと同様に、Google Pixelの機能やデザインを重視しつつ、さらにカスタマイズ性を高めたROMです。
  • 特徴: Pixelの機能をベースにしつつ、crDroidのように豊富なカスタマイズオプションが提供されます。特にゲーマーや、パフォーマンスとカスタマイズの両方を求めるユーザーに人気があります。
  1. ArrowOS(アローオーエス):
  • 軽量性と安定性を追求したAOSPベースのROMです。
  • 特徴: 余計な機能を最小限に抑え、純粋なAndroid体験と高速な動作を重視しています。シンプルでクリーンな環境を好むユーザーにおすすめです。GAppsは含まれていないため、別途導入が必要です。
  1. Havoc OS(ハボックオーエス):
  • LineageOSやAOSPをベースに、非常に多くの機能を詰め込み、UI/UXのカスタマイズ性を極限まで高めたROMです。
  • 特徴: 多くの設定項目があり、ほとんどの要素を自由に変更できます。しかし、機能が多すぎるがゆえに、設定が複雑に感じられる場合もあります。

GAppsの有無と選択

カスタムROMを選択する際、もう一つ重要なのが「GApps(Google Applications)」の扱い方です。

  • Vanilla ROM(バニラROM): Googleアプリを一切含まないROMです。プライバシーを重視するユーザーや、Googleサービスに依存せず、オープンソースアプリだけで運用したいユーザーに適しています。非常に軽量ですが、Google Playストアが使えないため、アプリの導入はF-Droidなどの代替ストアを利用するか、APKファイルを直接インストールする必要があります。
  • GApps Included ROM: Pixel Experienceのように、最初からGoogleアプリが組み込まれているROMです。導入の手間が省け、すぐにGoogleサービスを利用できますが、その分ROMファイルサイズが大きくなります。
  • 別途GAppsをフラッシュ: LineageOSやArrowOSなど、多くのAOSPベースROMでは、ROM本体とは別にGAppsパッケージをダウンロードし、カスタムリカバリからフラッシュする必要があります。GAppsパッケージにはいくつかの種類があり、用途に応じて選択できます。
  • OpenGApps: 最も有名で広く使われているGAppsパッケージ。Pico(最小限)、Nano、Micro、Full、Stockなど、含まれるGoogleアプリの量によって複数のバージョンがあります。ROMのAndroidバージョンとデバイスのCPUアーキテクチャ(ARM/ARM64/x86)に合ったものを選ぶ必要があります。
  • NikGApps / MindTheGapps: OpenGApps以外の代替パッケージ。特定のROMとの相性や、含まれるアプリの構成が異なる場合があります。

どのROMを選ぶかは、あなたのデバイスの種類、求める機能、カスタマイズの自由度、そして安定性への期待によって変わります。まずはXDA Developersなどのコミュニティで、自分のデバイスがどのROMをサポートしているか、それぞれのROMの評判や既知のバグなどを十分に調べてから決定することをおすすめします。

3. Android カスタムROM完全ガイド【2025年最新版】図解付きで徹底解説の始め方

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カスタムROMの導入は、いくつかの重要なステップと準備が必要です。焦らず、一つ一つの手順を慎重に進めることが文鎮化を防ぎ、成功に導く鍵となります。ここでは、カスタムROMを始めるための事前準備と大まかな手順について解説します。

事前準備:必要なものとデータのバックアップ

カスタムROMを導入する前に、以下のものを準備し、最も重要な「データのバックアップ」を必ず実行してください。

  1. PC(Windows/macOS/Linux):
  • デバイスと通信するために必要です。ADB (Android Debug Bridge) および Fastboot ツールをPCにインストールしておく必要があります。これらのツールは、Android SDK Platform-ToolsとしてGoogleから提供されています。
  • Windowsの場合、デバイスのUSBドライバもインストールされていることを確認してください。
  1. 高品質なUSBケーブル:
  • データ転送に対応した、信頼性の高いUSBケーブルを使用してください。安価なケーブルや断線しかけているケーブルは、転送エラーの原因となり、文鎮化のリスクを高めます。
  1. 十分なバッテリー残量:
  • デバイスのバッテリーは80%以上充電しておくことを強く推奨します。作業中にバッテリーが切れると、予期せぬトラブルが発生する可能性があります。
  1. 必要なファイルのダウンロード:
  • カスタムROMファイル(.zip形式): 自分のデバイス専用のROMファイルをダウンロードします。必ず「自分のデバイス用」であることを確認してください。例えば「LineageOS for Pixel 6a」のように、デバイス名が明記されています。
  • GAppsファイル(.zip形式): ROMにGoogleアプリが含まれていない場合、別途GAppsをダウンロードします。ROMのAndroidバージョンとデバイスのCPUアーキテクチャ(ARM/ARM64/x86)に合ったものを選びましょう。
  • カスタムリカバリファイル(.img形式): TWRP(Team Win Recovery Project)などのカスタムリカバリイメージファイルをダウンロードします。これもデバイス専用のものを選択してください。
  • Magiskファイル(.zip形式): 必要に応じて、ルート化を行うためのMagiskファイルをダウンロードします。
  • これら全てのファイルをPCの分かりやすいフォルダに保存し、デバイスの内部ストレージ(SDカードでも可)にもコピーしておくと便利です。
  1. 最重要:データのバックアップ:
  • [POINT]カスタムROM導入の過程で、デバイス内のデータは完全に消去されます。写真、動画、連絡先、メッセージ、アプリデータ、LINEのトーク履歴など、失いたくないデータは必ず事前にバックアップを取ってください。
  • Googleアカウントとの同期、GoogleドライブやPCへの手動コピー、専用のバックアップアプリ(Titanium Backupなど、ルート化が必要なものもあります)を利用するなど、複数の方法でバックアップを取ることを強く推奨します。
  • 特に、ブートローダーアンロックの段階でデバイスが工場出荷状態にリセットされるため、この時点でのバックアップは必須です。

大まかな導入手順

準備が整ったら、以下の大まかな手順でカスタムROMを導入していきます。各ステップには詳細な解説が必要ですが、ここでは全体の流れを把握してください。

  1. 開発者向けオプションの有効化とUSBデバッグのON:
  • デバイスの「設定」アプリから「端末情報」→「ビルド番号」を7回連続でタップし、「開発者向けオプション」を有効にします。
  • 「開発者向けオプション」内で「USBデバッグ」をONにします。
  1. ブートローダーのアンロック:
  • これはカスタムROM導入の最初の、そして最も重要なステップです。メーカーやキャリアによって手順が異なります。一般的には、デバイスをFastbootモードで起動し、PCから特定のコマンド(例: fastboot flashing unlock)を実行します。
  • 注意点: この操作を行うと、デバイスのセキュリティ機能が無効化され、メーカー保証が失われます。また、デバイス内のデータは全て消去され、工場出荷状態にリセットされます。
  1. カスタムリカバリ(TWRPなど)の導入:
  • ブートローダーがアンロックされたら、次にカスタムリカバリをフラッシュ(書き込み)します。カスタムリカバリは、カスタムROMやGAppsなどのファイルをデバイスにインストールするための特別な起動モードです。
  • デバイスをFastbootモードで起動し、PCから fastboot flash recovery [リカバリファイル名].img のようなコマンドを実行します。
  1. カスタムROM、GApps、Magisk(必要に応じて)のフラッシュ:
  • カスタムリカバリを起動し、そこからカスタムROMの.zipファイル、GAppsの.zipファイル、そしてルート化したい場合はMagiskの.zipファイルを順番にインストール(フラッシュ)します。
  • 通常、ROMをフラッシュする前に、システムパーティションなどをクリーンにするための「ワイプ」操作が必要です。
  1. 初回起動:
  • 全てのフラッシュが完了したら、デバイスを再起動します。カスタムROMの初回起動は、通常の起動よりも時間がかかる場合があります。数分から10分程度かかることもありますので、焦らず待ちましょう。

これらの手順はデバイスやROMの種類によって細部が異なるため、必ず自分のデバイスとROMに対応した最新の導入ガイドをXDA Developersなどのコミュニティで確認しながら進めてください。

4. Android カスタムROM完全ガイド【2025年最新版】図解付きで徹底解説の実践

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ここでは、前章で解説した大まかな手順を、より具体的に実践的なステップとして解説します。ここでは最も一般的なカスタムリカバリである「TWRP (Team Win Recovery Project)」を使用するケースを想定して説明します。ただし、デバイスやROMによっては手順が異なる場合があるため、必ず自分のデバイスのXDA Developersフォーラムなどで公開されている最新の導入ガイドを参照してください。

カスタムROM導入の具体的なステップ(TWRP使用の例)

  1. ブートローダーのアンロック(再確認):
  • これはデバイス固有の手順です。多くのAndroidデバイスでは、開発者向けオプションで「OEMロック解除」を有効にし、FastbootモードでPCから fastboot flashing unlock または fastboot oem unlock コマンドを実行します。
  • 注意: この操作でデバイスの全データが消去されます。必ず事前にバックアップを完了させてください。
  1. カスタムリカバリ(TWRP)のフラッシュ:
  • PCにADB/Fastbootツールがインストールされていることを確認します。
  • ダウンロードしたTWRPの.imgファイルをPCのADB/Fastbootツールがあるフォルダ(またはパスが通っている場所)に置きます。ファイル名を twrp.img のように短くしておくと便利です。
  • デバイスの電源を切り、Fastbootモードで起動します。(一般的には電源ボタンと音量下ボタンを同時長押しですが、デバイスによって異なります)。
  • PCとデバイスをUSBケーブルで接続します。
  • PCのコマンドプロンプト(またはターミナル)を開き、以下のコマンドを実行してデバイスが認識されているか確認します。

bash
fastboot devices
`
デバイスのシリアル番号が表示されればOKです。

  • TWRPをフラッシュします。

`bash
fastboot flash recovery twrp.img
`

  • フラッシュが完了したら、すぐにTWRPリカバリモードで起動します。(fastboot reboot recovery または、デバイスの電源ボタンと音量上ボタンを同時長押しでリカバリモードに入ります。一度通常起動してしまうとTWRPが上書きされる場合があるため、注意が必要です。)
  • TWRPが起動したら、初回は「Keep Read Only」を選択し、システムを変更しない設定で進めるのが安全です。
  1. TWRPでのバックアップ(重要):
  • TWRPのメインメニューから「Backup」を選択します。
  • 「Boot」「System」「Data」「EFS」など、全てのパーティションにチェックを入れます。特に「EFS」パーティション(IMEIやWi-Fi/Bluetooth MACアドレスなどのデバイス固有情報が含まれる)は非常に重要で、破損すると通信機能が失われる可能性があるため、必ずバックアップしてください。
  • バックアップ先を外部SDカードやUSB OTGストレージに設定し、「Swipe to Backup」を実行します。PCにもコピーしておくとより安全です。
  1. ワイプ(データ消去):
  • TWRPのメインメニューから「Wipe」を選択します。
  • 「Advanced Wipe」を選択します。
  • 「Dalvik / ART Cache」「System」「Data」「Cache」にチェックを入れます。[CRITICAL]「Internal Storage」は、カスタムROMのファイルが保存されている場合はチェックを入れないでください。
  • 「Swipe to Wipe」を実行します。これにより、現在のOSとユーザーデータが完全に消去されます。
  1. カスタムROMのフラッシュ:
  • TWRPのメインメニューから「Install」を選択します。
  • デバイスの内部ストレージまたはSDカードにコピーしておいたカスタムROMの.zipファイルを探して選択します。
  • [POINT]続けてGAppsやMagiskをフラッシュする場合は、「Add more Zips」を選択し、それらの.zipファイルも追加します。
  • 全てのファイルを選択したら、「Swipe to confirm Flash」を実行してフラッシュを開始します。
  • フラッシュには数分かかります。エラーが出ずに完了するまで待ちます。
  1. GAppsのフラッシュ(ROMにGAppsが含まれていない場合):
  • 前のステップで「Add more Zips」で追加していない場合は、ROMのフラッシュが完了したら、再度「Install」からダウンロードしておいたGAppsの.zipファイルを選択し、「Swipe to confirm Flash」を実行します。
  • 注意: GAppsはROMと同じタイミング、またはROMの直後にフラッシュすることが推奨されます。一度システムを起動してしまうと、GAppsの導入が困難になる場合があります。
  1. Magiskのフラッシュ(ルート化する場合):
  • 同様に、GAppsのフラッシュが完了したら、Magiskの.zipファイルを選択しフラッシュします。
  1. 再起動:
  • 全てのフラッシュが完了したら、TWRPのメインメニューから「Reboot」→「System」を選択してデバイスを再起動します。
  • 初回起動は通常よりも時間がかかります。カスタムROMのロゴが表示された後、しばらく真っ暗な画面が続くこともありますが、焦らず待ちましょう。数分待っても起動しない場合は、ブートループ(再起動を繰り返す状態)に陥っている可能性があります。

トラブルシューティングの初歩

  • ブートループの場合: TWRPに戻り、「Wipe」で再度「Dalvik / ART Cache」「System」「Data」「Cache」をワイプし、ROMとGAppsを再度フラッシュしてみてください。それでも解決しない場合は、TWRPでバックアップから復元するか、別のROMを試す必要があります。
  • ADB Sideload: 内部ストレージにROMファイルを転送できない場合や、TWRPが正常に動作しない場合に、PCから直接ROMファイルをフラッシュする方法です。TWRPの「Advanced」→「ADB Sideload」を選択し、PCから adb sideload [ROMファイル名].zip` コマンドを実行します。

カスタムROMの導入は、一度経験すればそれほど難しいものではありませんが、初挑戦の際は特に慎重に、そして最新の情報を確認しながら進めることが何よりも重要です。

5. Android カスタムROM完全ガイド【2025年最新版】図解付きで徹底解説の注意点

カスタムROMの導入は、デバイスの可能性を広げる魅力的な行為ですが、同時にいくつかの重要なリスクと注意点を伴います。これらの点を十分に理解し、対策を講じることが、安全で快適なカスタムROMライフを送る上で不可欠です。

カスタムROM導入における重要な注意事項

  1. 文鎮化(Brick)のリスク:
  • 最重要事項です。 不適切なROMのフラッシュ、誤った手順、電力不足、破損したファイルの利用など、様々な要因でデバイスが起動不能になる「文鎮化」のリスクが常に伴います。特にブートローダーのアンロックやシステムパーティションへの書き込みは、一度失敗すると復旧が困難になる場合があります。
  • 対策: 常に自分のデバイス専用のROMとリカバリを使用し、信頼できる情報源(XDA Developersなど)の導入ガイドを熟読し、手順を厳守してください。バッテリー残量は常に十分な状態を保ち、高品質なUSBケーブルを使用しましょう。
  1. メーカー保証の喪失:
  • ブートローダーのアンロックは、ほとんどのメーカーで保証の対象外とされています。カスタムROMを導入したデバイスは、たとえ公式ROMに戻したとしても、メーカー保証が復活しない場合があります。
  • 対策: 保証期間内のデバイスにカスタムROMを導入する際は、そのリスクを十分に考慮し、自己責任で行う覚悟が必要です。万が一の故障時には、有償修理となる可能性が高いことを理解しておきましょう。
  1. データ消失のリスク:
  • ブートローダーアンロック時や、カスタムROM導入時のワイプ操作により、デバイス内の全てのデータが消去されます。
  • 対策: 必ず、写真、動画、連絡先、アプリデータ、LINEのトーク履歴など、全ての重要データをPCやクラウドストレージにバックアップしてください。 TWRPでのフルバックアップも重要ですが、それに加えてPCへの個別バックアップも強く推奨します。
  1. セキュリティとプライバシーの問題:
  • セキュリティパッチの遅延: 公式ROMのようにメーカーからタイムリーなセキュリティパッチが提供されない場合があります。ROM開発者の対応に依存するため、既知の脆弱性が放置されるリスクがあります。
  • 信頼性の低いROM: 出所の不明なROMや、アクティブに開発されていないROMは、セキュリティホールが含まれていたり、悪意のあるコードが仕込まれていたりする可能性があります。
  • Widevine L1/L3: カスタムROM導入により、高画質ストリーミング(Netflix, Amazon Prime Videoなど)に必要なWidevine DRMのセキュリティレベルがL1からL3にダウングレードされ、SD画質での再生しかできなくなることがあります。
  • 対策: 活発に開発されており、コミュニティでの評判が良いカスタムROMを選択しましょう。常に最新のセキュリティパッチが適用されているかを確認し、信頼できるソースからのみROMファイルをダウンロードしてください。
  1. 安定性と互換性の問題:
  • カスタムROMは、特定のデバイス向けに最適化されているとはいえ、公式ROMほどの安定性を保証するものではありません。予期せぬアプリのクラッシュ、一部ハード

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